採用動画の作り方と成功事例|1本で伝える役割の決め方

採用動画は、1本で会社のすべてを伝えようとすると、かえって応募者に何も残りません。今日この記事を読み終えたら、自社の採用動画で伝えるべきことを一文で書けるようになります。その一文があれば、尺も演出も依頼内容も迷わず決められるはずです。

この記事では、採用動画のトレンドから成功事例、作り方、依頼前の注意点までを順番に解説します。動画制作が初めての採用担当者の方でも読めるように、専門用語は都度説明しながら進めます。


採用動画のトレンドと、いま見直されている理由

SNSや求人サイトで見られる機会が増えている

求職者は移動中やすき間時間に情報を探すことが多く、採用動画もSNSや採用サイトで見られる機会が増えています。どの場所で見られるかによって、適切な長さや内容も変わってきます。

ただし、「短い動画が増えている」と断定できるほどの経年データは確認できていません。ここで大切なのは流行に合わせることより、自社の応募者がどこで、どのくらいの長さなら見てくれるのかを知ることです。

視聴しやすい長さは調査によって分かれる

ある調査では、まったく知らない企業の動画は「30秒以上〜1分未満」が43.8%で最多でした。一方、志望度が高い企業の動画では「1分以上」が42.0%で最多となっています。

別の就活生向け調査では、「躊躇せず視聴できる長さ」として「1分~3分未満」が33.9%で最多でした。つまり、応募者の志望度や調査の対象によって、ちょうどよい長さは変わります。「何分が正解か」よりも、「誰が見るのか」で長さを決めることをおすすめします。

新卒と中途では、関心の置きどころが違う

中途採用動画では、視聴者が転職先と今の職場を比べる材料を探しています。そのため、待遇や働き方、将来の不安に答えることが大切だと、制作会社の見解も示されています。

新卒採用動画では、会社の雰囲気や社風に目が向きやすい一方、就活生の調査では「現場での仕事の様子」が志望度アップに最も効くコンテンツとして挙げられていました。新卒でも、雰囲気と同じくらい仕事の実態を見せることが重要です。


採用動画の成功事例に学ぶ、役割の分け方

マイナビの採用ブランディング事例を読み解く

マイナビが公開している事例に、ナリコマグループのITエンジニア採用の取り組みがあります。医療・介護業界向けの給食サービスを展開する同社は、ITエンジニアへの応募が集まりにくいという課題を抱えていました。食品業界でITエンジニアの仕事がイメージしにくいことが、原因だと捉えられていたそうです。

そこでマイナビは、特設ページ、動画、記事広告の3つを組み合わせて展開しました。動画では「新しいことをやるのが好き」「チャレンジ精神」といった価値観を、ラップやダンスなどの演出で表現しています。

この事例では、特設ページで仕事内容や働き方を詳しく紹介し、動画は印象づけを担う構成と読み取れます。ただし、これはマイナビが役割分担として明言したものではなく、筆者の整理です。

成果と、数字の扱い方

動画をYouTubeに掲載して約1年で再生数が50万回を超え、選考に進んだ応募者からも「動画を見てイメージが変わった」という声が上がったと、マイナビは公表しています。

ただし、これらはマイナビが自社の事例として公開した数字です。どの会社でも同じ成果が出るとは限りません。数字そのものより、役割を分けて設計したという考え方を参考にしてください。


採用動画の作り方|1本の役割を一文で決める

「誰に」「何を」「どうしてほしいか」で書く

採用動画の作り方の第一歩は、動画の役割を一文で書くことです。たとえば「営業職を目指す20代に、チームの雰囲気を知ってもらい、説明会に来てほしい」のように、3点を入れて書きます。

一文で書けないときは、「この動画を見終わった人に、何を一つだけ覚えて帰ってほしいか」を考えてみてください。覚えてほしいことが複数あるなら、動画を分けるか、どれか一つに絞る判断が必要です。

1分で伝える内容を絞る方法

1分という尺は、情報量としてはそれほど多くありません。会社の歴史、事業内容、制度、社員の声をすべて入れると、どれも印象に残らなくなります。

役割に直接関係する要素だけを選びましょう。たとえば「社員の本音」と「仕事の一日」の二つに絞るといった形です。残りの情報は、詳細ページや記事に回すと整理しやすくなります。


かっこよさより伝わるかで判断する

採用動画は、かっこいい・面白いだけでは足りない

採用動画をかっこよく、面白く作りたいと考える方は多いと思います。映像や演出が魅力的であることは大切ですが、応募者が知りたいのは「自分に合う会社か」という点です。

かっこよさが先に立つと、会社の実態が見えにくくなることもあります。演出を決めるときは、「その表現で応募者が仕事をイメージできるか」を基準にしてください。

演出を決める前に確認したいこと

演出で迷ったら、次の三つを確認してみてください。一つ目は、その演出が役割の一文に合っているか。二つ目は、応募者がその演出を見て仕事内容を想像できるか。三つ目は、公開後に社内の人が同じ印象を持てるか、です。

この三つに答えられれば、派手さよりも伝わりやすさを優先した判断ができます。


採用動画制作会社への依頼で確認したい注意点

費用と期間を決める前に決めておくこと

採用動画制作会社に依頼する前に、役割、対象、尺、公開先の四つを決めておくと、見積もりを比べやすくなります。特に尺と修正回数は、費用と期間に直結しやすい項目です。

依頼先の価格は、各社のホームページに掲載された情報で確認するのが基本です。金額は会社や内容によって変わるため、この記事では具体的な相場を断定しません。

採用動画制作会社を選ぶときの確認項目

依頼先を選ぶときは、次の点を確認すると安心です。目的や対象をヒアリングしてくれるか、修正の回数と納期の取り決めが明確か、公開後の活用方法まで相談に乗ってくれるか。この三つは、制作後のトラブルを減らすうえで大切なポイントです。


採用動画のメリットとデメリット

メリット

採用動画の良さは、文字だけでは伝わりにくい会社の雰囲気を、短い時間で伝えられる点です。映像と声で社員の表情や仕事の様子を見せられるため、応募者が会社をイメージしやすくなります。また、一度作れば求人ページやSNSなど複数の場所で繰り返し使えます。

デメリット

一方で、制作には費用と時間がかかります。内容が古くなれば、社員の顔ぶれや制度に合わせた更新も必要です。さらに、採用動画の効果は再生数だけでは判断しにくく、応募数や応募の質などの指標をあらかじめ決めておく必要があります。

メリットを生かし、デメリットを小さくするには、役割と測り方を最初に決めておくことが欠かせません。


採用動画の作り方でよくある疑問と回答

Q1 採用動画は何分くらいが適切ですか?

調査によって結果は分かれますが、まったく知らない企業の動画は30秒〜1分が見やすいとする結果があります。一方、志望度が高い人には1分以上も受け入れられる傾向があるとされています。大切なのは、見る人の志望度と、伝える内容が一つに絞れているかどうかです。

Q2 社内に担当者がいなくても作れますか?

作ること自体は外部の制作会社に相談すれば可能です。ただし、役割や伝えたいことを決めるのは社内の役割になります。社内で一文にまとめられれば、制作会社との打ち合わせもスムーズに進みます。

Q3 1本で伝えきれない場合はどうすればよいですか?

伝えたいことが複数ある場合は、動画を役割ごとに分けるのがおすすめです。たとえば、雰囲気を伝える動画と、仕事内容を伝える動画を分けるといった方法があります。全体の流れを先に決めてから制作に入ると、無理なく整理できます。


採用動画の活用を始めるための次の一歩

採用動画は、1本で全部伝えるよりも、役割を一つに絞るほうが応募者に残りやすくなります。まずは「この動画で何を伝えるのか」を一文で書いてみてください。その一文が、尺、演出、依頼内容を決めるときの軸になります。

採用動画の作り方で迷ったときは、無理に一人で決めようとせず、相談してみるのも一つの方法です。当社では時間無制限の無料相談を受け付けています。役割の整理からでも構いませんので、お気軽にご相談ください。

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