動画を作らなければいけないと思ってはいるものの、何から手をつければよいか分からない。そんな悩みを抱える企業の担当者は少なくありません。実際には、すでに手元にある動画を見直すだけで、動画活用の第一歩を踏み出せることがあります。この記事では、既存動画を棚卸しし、切り出し、Webの中で使える形に整えるまでの手順と、見落としやすい注意点をお伝えします。今日この記事を読み終えたら、社内にある動画の一覧を作るところから始められるはずです。
動画活用に悩む担当者が、最初につまずきやすいこと
目次
動画活用を進めたいと考えても、多くの担当者は同じところで立ち止まります。ここでは、よくある2つの悩みを整理します。
「何から始めれば良いか分からない」という悩み
動画は、企画・撮影・編集・公開と工程が多く、全体像をつかみにくい分野です。そのため、何から手をつければ良いのかが分からず、着手できないまま時間が過ぎることがあります。特に社内に動画の専門家がいない場合は、この悩みが強くなりやすいです。
「新しく撮るほどの予算がない」という悩み
撮影には、機材・出演者・編集などの費用がかかります。予算や人手が限られている中小企業では、新規制作のハードルが高く感じられるのも自然なことです。しかし、過去に制作した動画が社内に眠っているケースは多く、それを見直すことで、新規制作を抑えながら動画活用を始められる可能性があります。
動画活用は、既存動画の棚卸しから始める
動画活用の第一歩は、新しく撮ることではなく、今ある動画を把握することです。棚卸しをすると、どんな素材が使えるのかが見えてきます。
手元の動画を一覧にする方法
まずは、社内にある動画を探し、表計算ソフトなどに一覧にしてみてください。展示会で流した動画、営業資料に埋め込んだ動画、YouTubeに投稿したもの、採用説明会で使ったものなど、目的も公開先もさまざまであることが多いです。ファイル名だけで管理されている場合は、どの動画がどこで使われたかを一つずつ確認していきます。
一覧で確認したい4つの項目
一覧を作るときは、次の4つの項目を書き出すと判断しやすくなります。
- 用途: 営業向け、採用向け、商品紹介向けなど、どの目的で作られたかを記録します。
- 長さ: 全体の長さだけでなく、印象的な場面がどこにあるかもメモしておくと、後の切り出しに役立ちます。
- 公開先: Webサイト、SNS、展示会、社内共有など、どこで使われていたかを確認します。
- 見られた回数や反応: アクセス解析やSNSの数字がある場合は、どれくらい見られていたかを書き留めておきます。
この4項目を埋めていくと、どの動画を再利用すると効果が見込めるかが自然と見えてきます。
既存動画を切り出して、目的別に使い分ける
棚卸しができたら、次は動画を切り出します。ここでのポイントは、動画を短く刻むことではなく、目的に合った場面を選ぶことです。
長尺動画から場面単位で切り出すコツ
長い動画の全体をそのまま使うと、見る人の集中が続きにくくなります。切り出すときは、「この場面は何を伝えているか」を一文で言えるかどうかを基準にしてください。たとえば、商品の特徴が分かる数秒、使い方が伝わる場面、担当者の一言などは、単独でも意味が伝わりやすい素材です。
逆に、前置きや前の場面の説明がないと意味が分からない部分は、切り出しには向きません。切り出した後に、単体で見て内容が伝わるかを一度確認すると失敗が減ります。
ショート動画は、どの場面で役に立つか
ショート動画は、SNSや広告の入口として役立ちやすい形式です。長い説明を見てもらう前に、興味を持ってもらうきっかけとして機能します。ちなみに、YouTubeのショート動画は、2024年10月15日以降のアップロードから最大3分まで投稿できるようになっています。とはいえ、短い方が見られやすい場面も多く、長さは目的に合わせて決めるのが基本です。
一方で、詳しい情報を伝える役割は、Webサイトの解説ページや、長尺の動画が担うのが一般的です。同じ動画素材でも「どこで、何を伝えるか」によって切り出し方が変わります。目的を先に決めてから切り出すと、無駄な編集を減らせます。
切り出した動画を、Webの中で使える形に整える
切り出した動画は、公開するだけでは十分な効果が出にくいことがあります。見る人が迷わず動画にたどり着ける状態を作ることが大切です。
サイトの入口で、見る人が迷わない状態を作る
Webサイトに動画を配置しても、見る人が自分に関係ある情報を見つけられなければ、動画は見られにくくなります。たとえば、顧客の属性や利用目的によって入口を分けておくと、見る人は自分に近い動画にすぐたどり着けます。
ある事例では、プロ向けと家庭向けの商品が一覧で混ざっていたことが課題となり、サイトの入口を分け直しました。混ざった表示では、家庭向け商品をプロ向けと誤解される恐れがあったためです。この事例では効果の測定結果までは公表されていませんが、動画の前に導線を整えることが重要な土台になるという点は参考になります。
動画をまとめて見られる場所を用意する
切り出した動画や、過去に投稿したコンテンツを一か所にまとめておくと、見る人は必要な動画を探しやすくなります。また、日々更新されるページは検索でも見つかりやすくなり、動画の露出を継続させる手段としても役立ちます。ただし、これは制作会社の見解であり、必ず効果が出るという保証はありません。
既存動画の再利用で起きやすい注意点
既存動画を使うときには、新規制作にはない注意点もあります。見落とすとトラブルの原因になるため、事前に確認しておきましょう。
古い情報や古い商品の表示を残さない
動画に映っている商品の仕様や価格、担当者の所属などが、現在と異なっていることがあります。そのまま公開すると、誤解を招く恐れがあります。再利用する前に、内容が現状と合っているかを必ず確認してください。
権利と出演者の許諾を確認する
動画に出演している人物、使用している音楽、画像、ロゴなどには、利用の許諾や権利の範囲があります。BGMを選ぶ際は、商用利用が可能か、動画利用が認められているか、利用範囲に制限はないかを事前に確認することが大切です。
また、「社員だから問題ない」と思われがちですが、社員が出演する動画でも配慮が必要です。どこで動画を使用する予定なのかを事前に共有しておくと安心です。当初の公開範囲を超えて使うと、問題になることがあります。新しい媒体で使う前に、許諾の範囲を確認してください。
社名や商品名の表記を変える時は、検索への影響を考える
社名や商品名を変更する場合、Web上の表記を一度に切り替えると、検索で見つけてもらいにくくなることがあります。旧サイト名がユーザーの間で広く認知されていた場合、新しい名前への変更は指名検索の減少につながる可能性があると指摘されています。
ある事例では、旧ブランド名の表記を外したところ、サイト内の検索数が急落しました。担当者は当初、一時的な反応だと見立てていました。しかし、半年ほど様子を見たところ、旧名称と新名称の結びつきがまだ弱いことがデータで確認されました。そのため、製品情報の併記やWeb広告で改めて周知する対策が取られています。表記を変える際は、旧名称と新名称を並べて伝える移行期間を設けることが大切です。
既存動画活用のメリットとデメリット
既存動画の再利用は、万能な方法ではありません。良い面と注意すべき面の両方を理解して取り入れることが大切です。
メリット
新規制作の撮影や出演手配を減らせるため、制作の負担と費用を抑えやすくなります。また、すでに一定の内容が出来上がっているため、切り出しや配置の工夫だけで、新しい公開先を増やせる点も利点です。さらに、Webサイトと組み合わせれば、継続的に目に触れる機会を作れます。
デメリット
古い素材を見直すための確認作業や、切り出しの編集には、一定の手間がかかります。また、素材の内容が古くなっていると、再利用しても効果が出にくいことがあります。成果が見えるまでには時間がかかるため、短期間で判断しない姿勢も求められます。
既存動画の再利用は、新規制作と比べて負担を抑えられる一方で、運用の手間を伴う手法です。自社の状況に合わせて、無理のない範囲で取り入れることが大切です。
よくある質問
Q1:既存の動画がなくても、動画活用は始められますか?
はい、始められます。既存動画がない場合は、Webサイトの説明文や、資料・写真などの素材を整理するところから始めることもできます。ただし、動画の企画や制作には目的の整理が必要になるため、何を伝えたいかを先に明確にしておくことをおすすめします。
Q2:ショート動画は、どのくらいの長さが良いですか?
一般的には、数十秒程度の短い動画が、SNSや広告の入口として使われることが多いです。ただし、適切な長さは媒体や目的によって変わります。まずは、一本の動画で伝えたいことが一つに絞れているかを確認してみてください。
Q3:社内に専任の担当者がいなくても進められますか?
進められます。ただし、棚卸し・切り出し・公開先の管理などを誰が担当するかを決めておくと、途中で止まりにくくなります。外部の制作会社に一部を依頼する形も、選択肢の一つです。
Q4:既存動画の切り出しを外注する場合、費用はどのくらいですか?
費用は、切り出す本数や編集の内容、納期などによって変わります。具体的な金額は、制作会社の料金表やサービス内容によって異なるため、各社のホームページで最新情報をご確認ください。当社の価格についても、HPの最新情報をご参照ください。
動画制作の相談をご検討の方へ
既存動画を見直したいけれど、どこまで使えるのか判断がつかない。そんなときは、無理に新しい動画を作る必要はありません。まずは、今ある動画の状態や、どこで使いたいのかを整理するところから始めても構いません。
当社は動画制作を主なサービスとしており、戦略の設計やシステムの構築は行っていません。そのうえで、目的や見る人を確認しながら、動画の作り方や見せ方について一緒に考えることはできます。
ご相談は、以下のフォームからお気軽にどうぞ
👉 https://business-accel-movie.com/contact/

Comments are closed