会社紹介動画を作りたいけれど、何から手をつければいいか分からない。そんな悩みを抱える経営者や担当者は少なくありません。費用の相場が見えない、どの制作会社に頼めばいいか分からない、社内でどう進めればいいか見当がつかない。この記事では、中小企業の担当者が依頼前に確認しておきたい10の項目を、順を追って整理します。読み終えたときには、社内で何を決めればいいか、制作会社に何を聞けばいいかが分かるはずです。
会社紹介動画の作り方は「目的」を決めることから始まる
目次
会社紹介動画は、作ること自体が目的になりがちです。しかし、動画は「誰に、見たあと何をしてほしいか」が決まっていないと、映像がきれいでも成果につながりにくくなります。
採用向けなら「応募してほしい」、営業向けなら「商談の前に会社を理解してほしい」というように、ゴールは用途ごとに変わります。ここが決まると、尺や内容、撮影する場面も自然に絞られていきます。
依頼前チェック① 動画で何をしてほしいかを一つに絞る
目的を一つに絞ることが第一歩です。「採用も営業も取引先への説明も」と欲張ると、動画は何を伝えたいのか分からなくなります。まずは最も重要な用途を一つ選び、その他の用途は後回しにしましょう。
依頼前チェック② 誰に見てほしいかを具体的に描く
視聴者は、新卒の学生なのか、転職を考えている経験者なのか、取引先の担当者なのかで、知りたいことが違います。「20代の営業職を目指す人」のように、見てほしい人を具体的に思い浮かべると、構成が組み立てやすくなります。
会社紹介動画の費用相場は、中小企業で30万〜100万円前後が一つの目安
費用は、社内で予算を決める際にもっとも気になるポイントです。ただ、会社紹介動画の費用は依頼先によって幅があるため、まずは全体の相場を知っておくことが大切です。
ある制作会社は、3〜5分程度の一般的な会社紹介動画を、プロのカメラマン、編集、テロップ、BGM、ナレーションを含めて50万〜100万円の例としています。別の制作会社は、中小企業向けの目安を30万〜100万円、また別の会社は40万〜100万円程度としています。上限はおおむね100万円前後で揃っていますが、下限は会社によって差があります。
タイプ別に見ると、1日撮影のシンプルな構成が30万〜60万円、企画や絵コンテを含むスタンダードな構成が60万〜150万円、アニメーションや複数日撮影を含むハイクオリティな構成が150万〜300万円といった目安もあります。いずれも一つの制作会社が示した数字であり、業界統一の基準ではありません。見積もりを取る際の参考として捉えてください。
依頼前チェック③ 費用の内訳を確認する
見積もりを比べるときは、総額だけでなく内訳を見ることが大切です。企画費、撮影費、編集費、ナレーション費などが含まれているかを確認しましょう。項目が省かれていると、後から追加費用が発生するケースがあります。
依頼前チェック④ 費用を変える要素を知っておく
費用に差が出る主な要因は、撮影日数、スタッフ構成、アニメーションやCGの有無、ナレーションの種類、修正回数の四つです。たとえば、撮影を1日に抑える、アニメーションを使わず実写中心にする、といった判断で、予算を調整しやすくなります。
制作期間は2〜3か月を見込む考え方が多く、社内の確認時間も含めて考える
動画制作にかかる期間は、一般的に1か月から3か月程度が目安とされています。会社紹介動画に限ると、2〜3か月を標準的に見込む制作会社もあります。ただし、動画の種類や尺、求めるクオリティによって変わります。
制作は大きく三つの工程に分かれます。企画や構成を決める「プリプロダクション」に1〜3週間、撮影する「プロダクション」に1〜3週間、編集や音声の仕上げを行う「ポストプロダクション」に2〜4週間が目安として示されています。工程の期間を足し合わせると、全体の見通しが立てやすくなります。
依頼前チェック⑤ 希望の公開日から逆算する
「来月の採用説明会で使いたい」といった希望がある場合は、公開日から逆算してスケジュールを組むことが重要です。制作会社に相談する際も、いつまでに必要かを先に伝えておくと、現実的な提案が受けやすくなります。
依頼前チェック⑥ 社内の確認時間を見込んでおく
意外と見落とされがちなのが、社内での確認時間です。担当者のOKが出ても、上長や関係部署の承認に1週間以上かかることもあります。確認にかかる時間は、想定より長めに見ておくと安心です。
会社紹介動画の作り方で失敗しないための構成テンプレート
動画の構成は、「何を伝えるか」だけでなく「どの順番で伝えるか」で見やすさが変わります。ある制作会社は、オープニング、事業紹介、強み、チーム・文化紹介、行動を促す場面(CTA)の五つを基本構成として紹介しています。
1分程度の短い動画であれば、冒頭で会社の特徴を示し、事業と人を簡潔に見せ、最後に次の行動を促す、という流れが分かりやすいでしょう。尺が長くなるほど、社員のインタビューや仕事の様子を加えると、会社らしさが伝わります。
依頼前チェック⑦ 尺(長さ)を用途に合わせて考える
尺は、どこで見られるかによって考えると決めやすくなります。採用サイトなら数分の長さ、SNSや商談前の共有なら短めの長さ、といった考え方が一般的です。ただし、具体的な秒数は制作会社や媒体によって幅があります。尺が長いほど制作費は上がりやすいものの、短くすれば必ず安くなるとは限りません。企画や撮影の手間は、尺に比例して減るわけではないためです。用途と予算の両方から、制作会社と相談して決めましょう。
会社紹介動画の事例を見て、自社の表現イメージを固める
完成した映像を見ることは、頭の中のイメージを具体化するうえで役立ちます。かっこいい映像を目指すのか、親しみやすさを重視するのか、社員の人柄を前面に出すのか。事例を見ながら、自社が目指す方向を言葉にしておくと、制作会社との打ち合わせがスムーズになります。
依頼前チェック⑧ 事例とポートフォリオを複数見る
依頼先の制作会社には、自社と近い業種や規模の実績があるかを必ず確認しましょう。製造業の工場を撮るのと、サービス業のオフィスを撮るのとでは、ノウハウが違います。
依頼時の注意点は、修正ルールと著作権を先に確認する
依頼後にトラブルになりやすいのは、修正の回数や著作権の扱いです。契約内容は、発注前にしっかり確認しておく必要があります。
修正の条件は制作会社によって異なります。たとえば「3回まで無料、それ以降は1回あたり5万円」という例もあれば、「2回まで無料、以降は1回5,000円〜1万円」という会社もあります。どこまでが無料の範囲か、誤字脱字と構成変更は別扱いか、といった点を事前に決めておきましょう。
著作権も大切なポイントです。著作権は、契約で定めていない場合、原則として制作した側に生じるとされています。完成した動画の著作権が自社に帰属するか、SNSへの転用や社内研修での利用が自由にできるかを、契約書で明記してもらうと安心です。
依頼前チェック⑨ 修正回数と追加費用のルールを文書で残す
口頭の約束だけでは、後から認識のずれが起きがちです。修正回数、追加費用の基準、納品形式は、見積書や契約書に明記してもらいましょう。
依頼前チェック⑩ 社内の確認ルートを一本化する
動画制作の納期が遅れる原因のひとつは、社内で修正指示がバラバラに届くことです。「誰が最終決定をするのか」「フィードバックはどのタイミングでまとめて出すのか」を、プロジェクトの初期に決めておくと、作業が止まりにくくなります。
会社紹介動画の制作でよくある質問
Q1.会社紹介動画は中小企業でも作れますか? はい、作れます。費用は会社の規模や撮影内容によって変わるため、まずは目的と予算を整理し、制作会社に相談するのがおすすめです。スマートフォンでの撮影から始める方法もありますが、品質や伝わり方は制作の経験によって差が出やすい点に注意してください。
Q2.社内で動画を撮るのと、制作会社に頼むのはどちらがいいですか? 用途と予算によって選び方が変わります。社内向けや試験的な配信であれば社内での制作も選択肢になります。一方、採用や営業で外部に見せる動画は、構成や仕上がりの質が印象に直結するため、制作会社への依頼を検討する価値があります。
Q3.1分の会社紹介動画は、どのくらいの費用がかかりますか? 尺が短くなるほど費用は抑えやすくなりますが、構成を練る手間や企画の工程は尺の長さに比例しません。そのため、短ければ必ず安くなるとは限らない点を知っておきましょう。制作会社によって料金体系が異なるため、見積もりで確認することをおすすめします。
Q4.「かっこいい」会社紹介動画を作るコツはありますか? 「かっこいい」は、映像の技術だけでなく、会社の強みが伝わるかどうかにかかっています。派手な演出より、社員の表情や仕事への姿勢が見える構成のほうが、見る人の心に残ることもあります。参考にしたい動画を数本選び、「どこが良いと感じたか」を言葉にしておくと、制作会社に伝えやすくなります。
まずは相談して、自社に合う進め方を整理しましょう
会社紹介動画は、目的、視聴者、予算、期間を一度整理するだけで、進め方が見えやすくなります。まだ具体的に決まっていないことが多くても、問題ありません。どこから考えればいいか分からない段階でも、相談の中で一緒に整理していけます。
動画の方向性や予算感で迷っているときは、お気軽に問い合わせてください。かたい話からでも大丈夫です。

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